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大阪大学 Wikipediaより
今回お話するのは、全国の大学の志願者数について。
近年、大学入試は大きく変わってきています。昨日も日本経済新聞には、大学入試テストにTOEFL(留学などで使われる欧米の英語統一試験)追加を検討するとのこと。目まぐるしく変化する大学入試。しっかりと最新情報を抑えて、最善の準備をしましょう!
それでは、大学受験の規模感をつかんでいただくために、まずはセンター試験の現状からご紹介。
一学年の人口は、毎年100万人~110万人程度います。
中でも、大学受験をする生徒は、
約65万人~70万人
そして、
2014年度センター試験を志願したのは、
約56万人
国公立大受験者は、
約26万人
国公立合格者は、
約12万人※推薦入試込み。
これを多いとみますか。少ないとみますか?
別の観点からみると、センター試験を受ける半分程度の生徒は、国公立大を受験しないことに驚きですね。これらの生徒は、学校で強制的に受けさせられた、あるいは私立大のセンター利用入試を使うために、受験した生徒が多かったのだと予測されます。では、実際の入試実績がどうだったかをみていきましょう。
【国公立大】※2014年度
   大学名    志願者数   合格者数     入試倍率
1  東京大   12462   3109   約4.00倍
2  千葉大   10769   2411   約4.47倍
3  大阪大   10270   3396   約3.02倍
4  北海道大  10139   2619   約3.87倍
5  神戸大   10087   2554   約3.95倍
6  信州大    9638   1882   約5.12倍
7 大阪府立大   9006   1650   約5.46倍
8 首都大東京   8869   1719   約5.16倍
9 横浜国立大   8509   1818   約4.68倍
10 京都大    8355   2935   約2.85倍
以前は、東大が合格者数も国公立大トップでした。しかし、2007年10月に大阪大学と大阪外国語大学が合併した後は、国立大学の合格者数は、大阪大学がトップになっています。それに全体的に、都市部にある大学が人気ですね。難関と言われている大学も多くの合格者を出しています。
また今回、大幅に志願者を集めたのが、長野県の信州大。前年度よりも約1800人ほど志願者数を集めました。これはセンター試験の科目負担減や医学科の2次配点アップなど受けやすい入試制度になったため、受験生が集まった結果です。
【私立大】※志願者数では、国公立と私立は、10倍程度のちがい
   大学名     志願者数   合格者数     入試倍率
1  近畿大   105890  19998   約5.30倍
2  明治大   105512  23479   約4.49倍
3  早稲田大  105424  17197   約6.13倍
4  日本大    96839  26328   約3.68倍
5  法政大    94808  20295   約4.67倍
6  立命館大   86935  30403   約2.86倍
7  関西大    84248  19006   約4.43倍
8  中央大    72725  15887   約4.58倍
9  立教大    63934  13028   約4.90倍
10 東洋大    62357  18404   約3.39倍
第1位は、近畿大学。初めて志願者数トップになりました。この数年、明治大学が1位、早稲田大学が2位だったのですが、イメージ戦略(マグロの最先端研究)やweb出願割引が受験生に影響を与えたのでしょう。進路担当の職員が各高校を回るなどの地道な活動も間違いなく効果があったはずです。
他にも受験生を集めている大学は、法政大と立命館大。10年前と比べ、志願者数を大幅に集めています。理由は、新しい学部の設置や戦略的な大学経営。これからは、私立だけでなく国公立も含めた、熾烈な大学の生き残り競争が始まります。各大学はますます、様々な取組みをしていくでしょう。
最後に、実際の一学年の学生数で例を挙げると、東大⇒約3000人、慶大⇒約6000人、早大⇒約10000人です。実は、早稲田・慶應は、1.5倍程度も学生数がちがいます。イメージだけだと、同じ位に感じてしまいますよね。東大の学生数は、なんと早稲田の3分の1以下。このように、印象やイメージだけでなく、数字で大学の概要を抑えておくことは大切なことですよ。
志願者数ランキングは、表面的な順位だけを見ていては価値はあまりありません。大事なことは、そのような結果になった理由や背景(各大学の取り組みや戦略)を考え、調べること。その知識や情報は大学選びや進路選択において、必ず役立ちます。参考にしてみてくださいね。
それでは、次回も一緒に帰国入試知識を勉強しましょ!