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慶應義塾中等部 Wikipediaより
今回お話するのは、慶應の中学について。それぞれの中学の違いを基本的なことからご紹介しますね。
帰国生で慶應を検討している方はこちらをご参考に。
慶應の中学は、大きく3つあります。
〇普通部
〇中等部
〇湘南藤沢中等部(以下、SFCに略)
【学校形態】
普通部⇒男子校
中等部⇒共学校
SFC⇒共学校
普通部のみ男子校で、他の二校は共学校です。特に中等部は、中学受験において女子最難関の一つで、女子御三家の桜蔭や女子学院などを蹴って、入学する生徒もいるほどの難易度。ちなみに、SFCは慶應の中で、唯一の中高一貫校。高校卒業まで基本的に一貫して教育しますが、それに対し、他の二校は、高校進学時に希望の慶應系高校を選択します。※湘南藤沢も他の高校進学は希望すればできます。
【一学年の人数】
普通部⇒約240名(中学募集は、一般180名)
中等部⇒約240名(中学募集は、一般男子140名、一般女子50名)
SFC⇒約100名(中学募集は、一般70名、帰国30名)→2019年度から、一般枠が70名に変更。
中学募集と一学年の人数が異なるのは、幼稚舎(慶應の小学校)からの進学者がいるから。現在は、幼稚舎の男子は、普通部or中等部に。女子は、中等部に進学する生徒が多数ですが、年に10名前後が、SFCに進学します。しかし、横浜初等部が2013年に開学しましたので、今後は、SFCへの進学する生徒が増えることが予測されています。
→一期生が2019年度にSFC入学予定。そのため、一般枠の定員減の流れに。
【所在地】
普通部⇒神奈川県横浜市港北区日吉本町1-45-1
中等部⇒東京都港区三田2-17-10
SFC⇒神奈川県藤沢市遠藤5466
中等部は、慶應大学の三田キャンパスのすぐ近くにあり、慶應女子高も隣にあります。普通部は、慶應大学の日吉キャンパスと東急東横線日吉駅をはさんで立地。慶應義塾高校(男子高)も、慶應大学日吉キャンパス内にあります。そのため、男子は、普通部⇒慶應義塾。女子は、中等部⇒慶應女子と多くの生徒が進学する傾向にあります。
【歴史】
普通部⇒創立年1898年
中等部⇒創立年1947年
SFC⇒創立年1992年
普通部は、100年以上の歴史を持ちます。そのため、昔から、幼稚舎⇒普通部⇒義塾高⇒慶應大学が慶応BOYの王道なんて言われていたり。
【入試問題】~算数~
普通部⇒全般的に標準レベル。
中等部⇒穴埋め式問題。
SFC⇒数列・立体図形など問題が特徴的。
例えば、SFCは、数列の問題が多いなど、ITに向いている生徒を求めていることがわかったりします。また、これらのことは、記事にしたいと思います。普通部も中等部も極めてオーソドックスな標準問題が出題されています。このレベルですと、合格平均点が8割になるくらい皆普通にとります。あえて開成や麻布のようなハイレベルな問題を出さない理由があるのです。それは、慶應が求めている生徒が、勉強だけでなく、ルールをきちんと守ることができるのか、つきつめると、『紳士さ』を持つ生徒なのかということ。
それは、解答用紙からもわかります。慶應普通部の解答用紙は、しっかり罫線が引かかれ、問題ごとのスペースが小分けになっているため、丁寧に作業できて、コンパクトに説明できるスマートさがないと太刀打ちできません。そんなことからも慶應が求めている生徒を知ることができますね。
【帰国生対応】
普通部⇒特になし。
中等部⇒特になし。
SFC⇒帰国生枠あり。30名。
SFCの帰国枠は、帰国生にとって進学できるチャンスですね。しかし、一般入試でも合格できるくらいの力をつけておくことが大事です。受かるだけでなく、進学してからの勉強も見越して準備しておきましょうね。
【中学卒業後】
普通部⇒慶應義塾高校(神奈川・日吉にある男子校)ほぼ100%進学します。
中等部⇒慶應義塾女子高校(東京・三田にある女子校)、慶應義塾高校に分かれます。
SFC⇒慶應義塾湘南藤沢高等部(神奈川・湘南台にある共学校)ほぼ100%進学します。
一口に慶應といっても、それぞれの学校には、カラーがあります。一つ一つの選択肢を知り、選ぶことが子どもの教育環境を選ぶ際に大切ですよ。
それではまた、次回も一緒に帰国入試知識を一緒に勉強しましょ!