今回、お話するのは、
英検2級程度の英語力を
持つ帰国生の受験戦略について。
年々、帰国英語受験の難易度は
高くなってきており、
渋幕や渋渋などの人気校では、
英検準1級から1級程度の
英語力が求められるように
なっています。
ほぼネイティブな英語力を有し、
かつ、思考力を鍛え抜いた受験生が、
渋幕や渋渋受験では競争しているのです。
しかし、皆がみんな、英検準1級レベル以上
というわけではありません。
小学校4、5年生で帰国して、
海外子女教育振興財団の英語保持教室などに
通って英検2級を何とか取得したという
生徒もいます。
では、英検2級を保有している受験生の
選べる学校は少ないのでしょうか。
そんなことはありません。
試験科目や入試の特性を踏まえた準備を
すると、学校の幅は広がります。
ポイントは、試験科目に、
算数・国語を含めること。
最近は、英語だけでなく、
算数・国語の学力も重視する学校が
増えてきているため、算数・国語を
強化することで、英語しかできない
帰国生と差をつけることができるのです。
例えば、海城のB方式(算数・国語・英語)
英語はエッセイのみの出題です。
学校発表の受験者平均点を見ても、
あまり差がつかず、結果、
算数・国語で合否が決まります。
他にも、洗足のB方式(算数・国語・英語)
A方式は英語一科目だけですので、
渋渋や渋幕レベルのハイレベルな競争
になるのですが、B方式だと英語の問題が
易しくなります。
しかも、配点の半分が算数・国語であるため、
海城同様、算数・国語が入試において重要です。
このように、英語だけで勝負せず、
算数・国語に力を入れることで、
学校の幅が広がるのです。
最後に、白百合学園をご紹介します。
白百合女子大が系列校になりますが、
ほとんどは外部受験で他大学に進学します。
また理系志望の生徒も結構いることが白百合の特徴です。
隣接する小学校から中学に進学するのは120名弱。
中学からは一般入試で約60名、
帰国枠入試で15名ほどが合流します。
2020年度の入試結果は、
受験者53名・合格者36名でした。
倍率はだいたい1.47倍程度。
白百合の帰国枠は、
英語・算数・国語の3科入試。
英語の問題は英検2級レベルである一方、
算数・国語は一般入試に比べ基本的です。
特徴は、各科目の足切り制度がなく、
総合点勝負となること。
今年の合格最低点は、
143点/300点だったのですが、
なんと英語科目の最低点は13点でした。
つまり、算数・国語でしっかり得点できた
受験生は合格しているのです。
このように、英検2級程度の英語力を持つ
受験生が算数・国語をしっかりと取り組むと、
学校の幅が一気に広がっていきます。
参考にしてみてくださいね!