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洗足学園中学
最新度版(2021年度)の帰国生入試 偏差値について。
首都圏の4大模試と言われる、SAPIX・日能研・四谷大塚・首都圏模試では各中学校の合格率80%ラインを示した入試日程別の「偏差値一覧表」を出しています。特に帰国生の多くが受験し、かつ帰国枠主要校の偏差値を網羅しているのが四谷大塚
各学校によって入試問題や日程が異なるため、一概に比較するのは難しいのですが、合格者の成績から算出されたデータは入試のレベル感を把握するのに役立ちます。注意しなければならないのが、入試方式に英語が含まれるかどうか。4大模試には英語科目がないため、英語を主要科目とする帰国枠の偏差値は出ません。例)渋谷幕張(帰国)など。
そして、残念ながら、全ての帰国枠実施校は載ってはいません。というのは、四谷模試を受けた生徒の中で受験者数が少ないと、データとしての精度が低いという理由で掲載がされないのです。逆にいうと、四谷大塚の模試を受けている受験生の多くが、どのような学校を志望しているのかがわかります。
英語・算数・国語の3科目入試の場合、合否における英語の比重は学校によっても異なるため、参考程度に捉えるのが良いでしょう。算数・国語のみを入試科目とする学校(立教女学院や学習院女子など)の偏差値データ・数値は精度が高いと言えます。
では、早速確認していきましょう。

共学校・男子校女子校

カッコ内・・・入試日(2021年度)

68

67 渋渋(1/27女子)

66

65聖光学院(1/9)

64 渋渋(1/27男子)

63 慶應湘南(2/2女子)

62

61 海城(1/7)

60 慶應湘南(2/2男子)、洗足B(1/9)

59 市川(1/20女子)

58 市川(1/20男子)

57

56立教池袋(12/3)、立教女学院(12/21)

55 攻玉社(1/10)

54逗子開成(12/26)、都市大II類(1/6)

53学習院女子(1/23)

52

51学習院(12/4)、都市大I類(1/6)、大妻(12/13)

50 共立女子(11/29)

全体的には、昨年とほぼ同じ難易度の結果となりました
ただ、立教池袋の難易度がここ数年で上昇しています。なんと、今年初めて、攻玉社の入試難易度を超えました。背景には、2年前の集団面接・作文廃止、受験要件の緩和(国内インター生も受験OK)という要因が挙げられます。
次に、女子は洗足学園B※が偏差60台にのりました。同じ神奈川県内にあり併願することが多い慶應湘南とは、ほぼ同レベルの学力が必要になってきています。
※B方式:英語・算数・国語・面接
A方式:英語・面接
難易度上昇の背景には、①英語教育を行う学校の人気化、②帰国生が多く住むエリアに立地する希少性が挙げられます。
また、洗足学園の入試に、帰国生要件がない点も難易度上昇において大きな要因になっているとみています。実は、この1月帰国枠は、海外滞在歴がない国内インター生や英語ができる公立小の生徒も受験が可能です。結果、学校の人気に伴い、英語だけでなく算数・国語の難易度が上がってきているのです。
「国内インター生の存在」は、前述の立教池袋とも共通ですね。
年々、帰国生入試の難易度は上昇傾向にあります。受験生は「帰国枠だから」と甘く見ることなく、今からコツコツと準備をしていきましょう。
最後に、興味がある方は一般枠と帰国枠の偏差値を比較してみてください。多くの学校では、約35ポイントほど帰国枠の方が偏差値が低く、帰国受験生にとってチャンスがあることがわかります。帰国生は、是非この機会を生かしましょう。
参考にしてみてくださいね!