首都圏最難関 開成中学・高校
今回お話するのは、中学受験組の英語学習について。
最近、英語を小学生から教育しようとする動きがあります。もしかしたら今後、中学受験に英語が受験科目のひとつになる日が来るかもしれませんね。それと実用英語と中学英語の乖離は大きいですから、現在の教育システムは今後改めていく必要があるでしょう。。ただ、新たな英語を、だれが教えるのか、どんな教育内容にするのか課題が多い問題です。また、このことは記事にすることにします。
英語といえば、、私のかつての教え子(国内生)で、中学受験がうまくいった、あるいは開成中レベルに到達した子ほど、中学校に上がって英語をはじめ学校の勉強をまじめに受けなくなって困っているという話を何度か耳にしました。
なぜ、このようなことが起きるのか、今回考えてみたいと思います。
まず、中学受験でうまくいった、あるいは最高峰のレベルまで到達した生徒というのは、算数、理科、国語、社会を本当に突き詰めて勉強したまじめな子どもがほとんどです。大学受験生顔負けの勉強量で、自分なりの勉強のやり方を見つけ、それを誇りに思っている場合が多いことが彼らの特徴です。
そんな彼らの中には、勉強とは、主要科目である算数・国語・理科・社会の4科のことであり、無意識に勉強のフレームを作ってしまっている子どもが一部います。そのような生徒からすると、中学から始まる、英語をアルファベットからスタートし、学ぶことに抵抗を感じてしまう。。つい二、三か月前までは、大人でも解くのが難しい高度な算数の問題を解いていたのに、中1英語のアルファベットの練習に、知的好奇心が全く満たされないんです。
これが、「中学受験で燃え尽きてしまった」といわれる生徒の典型です。言い換えると、中学受験の勉強を完成形として感じてしまっている子どもは、中学に上がっても、なかなかいいスタートを切ることが難しいともいえます。(このよう経験も大切は大切ですが、私立中学のスタート時期はそれ以上に大切ですよ。)中学受験の勉強で満足してしまうと、このような生徒になりやすい。だから、中学受験がうまくいった生徒ほど危ないのです。
もちろん、中学受験を終えても、また新しい科目を一からコツコツ積み上げていく生徒もいます。こっちのほうがむしろ多数派。このような生徒の特長は、文武両道で部活や生徒会、課外活動も全力で取り組むこと。その結果、卒業までに精神的にも大きく成長していきます。なるべく、子どもにはこのような生徒になっていってほしいものです。もし現在小学6年生や小学4・5年生で受験を検討しているご家庭でしたら、子どもには事あるごとに、「中学受験はゴールではなく、新たなスタートであり、通過点だよ。」ということを伝えてあげてください。
一度、うまくいったやり方や考えを投げ出し、新たなものを手にいれるのは一時的に苦痛に感じてしまいます。それは、子どもも大人も同じ。しかし、そうすることが間違いなく、子どもの更なる成長につながってゆきます。
大人は、子どもの成長の過程にどんなことが落とし穴になるか知ったうえで、どっしりと見守っていきましょう。
それでは、次回も一緒に帰国入試知識を勉強していきましょ!