今年度の受験生(中3)は、いよいよ直前期に入りました。

一方で、来年度に慶應義塾湘南藤沢高等部(SFC)の受験を考えている中2のご家庭にとっては、「いつから、何を始めればよいのか」が気になる時期ではないでしょうか。

結論から言うと、SFC帰国生入試には「中3になってからでは間に合いにくいもの」があります。

今回は、今年の入試結果や合格者の体験記をもとに、中2のうちから準備しておきたいことを4つに整理しました。

SFC高等部の帰国生入試で求められるもの

SFC高等部の帰国生入試は、一般的な高校受験とは大きく異なります。

  • 出願資格として、英検準1級相当の英語資格が必要
  • 筆記試験は「数学」と「小論文」
  • 面接があり、活動報告書の内容についても質問される

つまり、英語・数学・日本語での思考力・これまでの活動の4つが、それぞれ合否に関わってきます。

中3の1年間だけで、これらすべてを高いレベルに仕上げるのは簡単ではありません。

1.英語資格は「中2のうちに見通し」を

英検準1級相当の資格は、出願するための条件です。

どれだけ数学や小論文の準備をしていても、資格がそろわなければ受験そのものができません。

中3になると、数学の過去問演習や小論文の添削に多くの時間を使うことになります。そのため、英語資格は中2のうちに取得するか、少なくとも「いつまでに取るか」の見通しを立てておくことをおすすめします。

2.数学は「苦手単元を見つけて潰す時間」を確保する

SFC高等部の数学は、帰国生向けの専用問題です。

ただし、今年の入試では、数学で高得点を取っても合否が分かれるケースがありました。数学ができることは前提であり、数学だけで逃げ切れる入試ではありません。

だからこそ、中3では小論文や面接の準備に時間を割けるよう、数学の土台は早めに固めておきたいところです。

今年SFCに合格した生徒の中には、円の単元で伸び悩み、SFC特訓の過去問でまったく解けない時期があった生徒もいます。その生徒は、円に集中して取り組む期間を設けたことで、この分野に自信を持てるようになりました。

苦手単元は、見つけてから克服するまでに時間がかかります。中2のうちに「どこが弱いのか」を把握しておくことが大切です。

3.小論文は「書く前に考える」習慣から

SFC高等部の小論文は、45分でA4用紙2ページ半程度の課題文を読み、500〜600字で書く形式です。これまでに、女性差別、広告、海外の図書館、ドーピング問題などがテーマとして出題されています。

さらに今年は、課題文の筆者とは反対の立場の相手を説得するという、これまでにない形式の出題がありました。型を覚えるだけでは対応できず、その場で考える力が求められています。

中2の段階では、いきなり答案を書くよりも、次のような習慣をつけることが効果的です。

  • 日本語の文章を読み、筆者の主張を自分の言葉でまとめる
  • ニュースや身の回りの出来事について、自分の意見とその理由を考える

今年の合格者の中にも、海外生活が長く、国語の基礎から積み直した生徒がいます。SFC特訓では小論文が毎回赤字で埋まり、落ち込んだ時期もありましたが、添削を受けて書き直すことを繰り返し、合格をつかみました。

日本語で考える力は、短期間では身につきません。

4.活動報告書は「今の活動」が材料になる

今年の受験生へのヒアリングでは、活動報告書の内容について、面接で深く質問された生徒がいる一方で、まったく触れられなかった生徒もいました。

深く聞かれた生徒は、活動を始めたきっかけ、苦労したこと、工夫したこと、そこからどう成長したかなどを質問されています。

こうした質問に答える材料は、中3になってから急に作れるものではありません。今取り組んでいる部活動、習い事、ボランティアなどが、そのまま活動報告書と面接の材料になります。

中2のうちから、取り組んだことや感じたことを簡単に記録しておくだけでも、中3になってからの準備が大きく変わります。

合格者に共通していたこと

今年の合格者には、中1から3年間通塾した生徒もいれば、中2の終わり頃に高校受験を決意した生徒もいました。

始めた時期は違っても、共通していたのは、課題をこなすだけで終わらせず、「次に何を埋めるべきか」を自分で考えて取り組んでいたことです。

早く始めること自体が目的ではありません。早めに現在地を知り、課題に向き合う時間を確保することが、合格への近道になります。

まとめ

中2のうちから準備しておきたいことは、次の4つです。

  • 英語資格(英検準1級相当)の取得、または取得時期の見通しを立てる
  • 数学の苦手単元を把握し、中3の前に克服しておく
  • 日本語の文章を読み、自分の意見を考える習慣をつける
  • 今の活動を記録し、活動報告書と面接の材料をためておく

SFC帰国生入試は、正しい情報をもとにした受験戦略と、着実な準備が欠かせない入試です。まずは、今の実力と課題を把握することから始めてみてください。

海進塾では、新中3の皆さまを対象に、SFC帰国生入試の説明会とSFCレベル診断テスト(数学・小論文)の実施を予定しています。詳細が決まり次第、メルマガでご案内いたします。