そろそろ私立大学も本格的に試験シーズンになりましたね。高校3年生、浪人生の皆さんは最後の追い込みをしているところでしょう。受験は、最後まで結果がわかりません。最後まであきらめずに、力を尽くしてくださいね!
今回は合格後、4年間を過ごすキャンパスについて。特に大学のキャンパス移転について。
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青山学院大学相模原キャンパス
私も高3のとき、関東・関西のオープンキャンパスをめぐりました。夏の暑い日、足が棒になりながら、キャンパスを歩き回ったのは、今となっては懐かしい思い出です。その際、多くの大学本部は、都心にある場合が位置していました。ただ、そういった大学のほとんどは、入学後1・2年は田舎のキャンパス、3・4年は都心のキャンパスでした。
例えば、
青山学院大学文系学部は、1・2年は相模原キャンパス、3・4年は青山キャンパス
同志社大学文系学部は、1・2年は京田辺キャンパス、3・4年は今出川キャンパス
しかし、これらの大学に近年異変が起きています。何かというと、『学部のキャンパス大移動』。特に文系学部を全学年都心のキャンパスにして、理系学部を田舎のキャンパスに学部移動する大学が増えているのです。
(ただでさえ、都心キャンパスは狭いのに、)なぜ大学は今、キャンパス移動をするのか。
→それは、各大学は生徒集めにキャンパスをネタにしなければ、受験生を集められないところまで来ているからです。青山学院大学、同志社大学を筆頭に4年間都心のキャンパスに移動する大学は増えていますし、新設するキャンパスをわざわざ(地価の高い)都心にキャンパスを作っている大学もあります。
青山学院は、2013年度入学の生徒から文系学部(社会情報学部除く)をすべて4年間青山キャンパスで就学することを発表しました。
以下は、2012年度と2013年度の文系学部※キャンパス移転する学部のみ の志願者数の比較です。
2012志願者数31771人
      ↓
2013志願者数33644人 ※データ 青山学院
へと増加しています。実際に発表を受けてから対象学部の志願者数は、少子化している状況の中、増えています。その他、南山大や神戸学院大などがキャンパスの移動。新キャンパス設置については、名城大や愛知大などが発表しています。
これらの大学を挙げていくと、いくつかの共通点があります。それは、
①看板学部が文系学部
②女子学生の比率が高い
③大学のイメージが都会的な印象
つまり、大学のイメージで、受験生の集まり具合が影響されやすい大学からキャンパス移動をしているのです。名古屋などは、地域性などもあるでしょう。
ちなみに、田舎のキャンパスができたころに建設した学生マンションのオーナーはこの状況に嘆いています。90年代に学生向けマンションを建てたのに、10年ちょっとでごっそり学生が別キャンパスに移動するのですから。たまらないですね。
そんなこんなで、キャンパスは都心回帰し、イメージを高めて受験生を集めようとする大学の戦略が見えます。今後、大学同士は、生き残りをかけて様々な施策をしなければいけない時代になっていきます。キャンパス移転は、その布石なのです。
大学受験を検討している方は、帰国する際、見落としてしまいがちな、大学のキャンパス・環境について今一度考えて志望校をえらびましょうね。
次回も海外教育、帰国入試の知識を増やしていきましょう!
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