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筑波大附属中学・高校
帰国生の高校入試は、これからが本番です。
特に、私立や公立を受験されることが多数派でしょう。ただ、地域や日程・学力によっては国立高校も選択肢に入ります。今回は、国立・筑波大附属高校に焦点をあててお話しますね。
まず、国立で帰国入試を行っている高校は、日本に数校あります。
代表的な学校は、以下の6校。
【東京都】
筑波大附属
筑波大附属駒場
東京学芸大学附属
【愛知県】
愛知教育大附属
名古屋大学教育学部附属
【大阪府】
大阪教育大学附属池田
中でも筑波大附属駒場のみ男子校で、そのほかはすべて共学校。立地を見て頂ければわかるようにすべての高校は大都市に位置しています。これは、受験生の帰国先が東京や大阪であることが多いため。地方だとコンスタントに帰国生を集めるのは大変なのです。
では、今回の特集する、筑波大学附属についてご紹介していきますね。
1.どんな学校なの?!
まず名称からわかる通り、筑波大学の系列高です。ただし、筑波大へはエスカレータ―式ではありません。外部の大学へ卒業生のほとんどが進学する完全な『進学校』です。特に、東大・早大・慶大等難関大学に多くの卒業生が進学することが特徴といえます。
また、筑波大附属(通称・筑附)の同窓生のつながりは強く、卒業後同窓会など頻繁に行われています。これほどの進学校だと通常、男子校や女子校などの男女別学が多いのですが、筑附は男女共学。学校内では、女子が成績上位層にいて、男子がそれに引っ張られ成績を上げていくという構図になっています。
創立:1872年(明治5年)
⇒大変歴史があります。戦前は高等師範学校の附属学校として有名で、その後、東京教育大学附属高となり、現在の筑波大学附属高になりました。
立地:東京都文京区大塚1-9-1
⇒1940年に現在の場所に移設。
特徴共学校で、一学年は約240名程度。一クラス40名6クラス体制
帰国生は、各学年約6~8名程度ですので、学校の中で帰国生は少数派です。授業も国内生と同じですので、授業についていくだけの基礎学力が必要とされます。
卒業後の進路(浪人生含む) ※卒業生数約240名
⇒東大29名、早大97名、慶大58名 
2.入試の仕組みって?!
帰国入試は、一般入試と同じ2月13日に実施されます。
日程:出願期間 1月5日・6日
   学力検査 2月13日
   合格発表 2月16日
   入学手続き期間 2月17日・18日
試験科目:英語・数学・国語・理科・社会 ※英語はリスニングテストあり。
科目配点:各60点の計300点満点
検査場:筑波大学附属高校
募集人員:海外日本人学校中学部出身者⇒3名程度
     海外現地校出身者⇒3名程度
⇒試験日は、一般入試と同じく2月13日に実施されます。
※東京にある、国立の高校(東京学芸大や筑波大駒場など)は基本的に毎年2月13日に試験が実施。
入試問題や科目も国内生と同じです。5科目入試で理社が同配点なため、理社をしっかりと準備しておかないとまず勝負になりません。ちなみに、東京学芸大附属の帰国入試ですと入試5科目⇒3科目に科目減になります。
こうみると、筑附の入試は、帰国生にとってはなかなか厳しいですね。ただ、高い目標に挑戦する過程で得られるものは必ずあります。
3.これまでのデータって?!
平成26年度の実施状況は、
日本人学校出身者
出願者⇒13名
受験者⇒9名
合格者⇒3名
現地校出願者
出願者⇒8名
受験者⇒7名
合格者⇒3名
受験者の母数は少ないのですが、合格者は併願で開成高や灘高(帰国入試なし)にも合格できる層です。人数が少ないからといって甘く見てはいけません。筑附に挑戦したい帰国生は、国内生と同じ一般入試で合格できるレベルまで準備しておくことが大切ですよ。
国立の高校は、生徒の質が圧倒的に高いことが特徴です。それは勉強面にとどまらず、スポーツや文化・芸術面でも本気で取り組む生徒が多いのです。このような生徒が普通にいる環境というのは、間違いなく魅力的といえます。
帰国入試をする際は、様々な選択肢を検討してから決めましょう。
それでは、次回も一緒に帰国入試知識を勉強しましょ!
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