今回お話するのは、10歳前後の学習について。これまで多くの生徒を指導してきました。その中であることを常々感じています。それは、
子どもの感覚的な部分(空間的なセンスや語学)は、10歳前後が一番伸ばすことができるということ。
例えば、小学1・2年生で割り算や掛け算のひっ算ができる子は割といるのですが、きちんと人に説明できる生徒はそう多くはありません。“なんとなく”できている状態の生徒が小学低学年には多いのです。語学でも、理屈はわからないけど、“なんとなく”話せるケースがほとんどです。
それが、小学3・4年生になると、物事の理解の中心が、感覚⇒理論に移行していきます。この時期になると、『なんで?』『どうして勉強をやるの?』などが口癖になり、理屈や理論が気になってくる生徒が少しずつ増えてきます。
そして、小学5・6年頃になると、理論的に納得して次に進むことを好みます。この時期になると、大人と理解の仕組みについては同じです。理屈や理論が通っていないと理解できないし、覚えられない。その結果、単に暗記しなければならない英単語や漢字を覚えることを苦手にしている中学・高校生が増える原因のひとつにもなります。
つまり、(感覚的な部分が重要となる)英会話や数学の空間認識力が必要な分野は、小学3・4年生頃までに鍛えておくと中学・高校から大人になるとき、とても役立ちます。自転車も小さいときにしっかり練習しておくと、大人になっても何も考えずに乗れますよね。
10歳前後の学習はその後の感覚的な部分を伸ばす、非常に良い時期です。現在小学3~4年生のお子さんがいる方は、(空間図形など)今の時期に有効な内容を勉強に含めるといいですよ。
それでは次回も一緒に帰国入試知識を勉強しましょ!