本日お話するのは、帰国生の英語について。
帰国子女の生徒で、英語が得意な生徒も多いでしょう。特にそういう思いが強い生徒ほど、受験英語の準備を後回しにしがちです。しかし、毎年入試本番に近くなって初めて、得点が思ったより伸びないことで悩む生徒がいることをご存じでしょうか。
今回は、帰国生の受験英語について、お話したいと思います。
まずは、一口に英語ができる生徒といっても、大きく二つのタイプがあります。判断のポイントは、単語・文法知識がしっかり定着しているかという点。それでは、早速生徒をタイプ別にみていきましょう。
1.幼少期~小学生まで“英語を”学ぶ
日本人学校に通っている生徒が多いことが、このタイプの特徴です。残念ながら、その生徒の多くが単語・文法知識が不足気味です。要するに英会話はできるけど、語彙力と文法知識が乏しい状態です。しかし幸か不幸か、このタイプは英語の問題をなんとなくの感覚で解けてしまいます。英検などの資格系なども、解答の根拠は確かではないけれど、合格できます。一方で、難関高校などの入試問題(特に英作文などがある学校)になると、しっかりした文法知識がないと太刀打ちできないため、ある一定の得点より上がることがありません。
⇒まずは、語彙力をつけましょう!
単語帳をきちんと活用して、語彙力をつけましょう。そして、文法も中1内容からしっかりと身に着けることが肝要です。自分は英語ができるというプライドが逆に邪魔にならぬよう、日頃から基本の大切さを実感することが大切です。(チェックテストなどが有効です。)
このタイプは、英語を感覚⇒理論の順番でマスターできます。つまり、理論もしっかりと身に着けることで、英語を受験を超えた武器にすることができます。
2.幼少期から中学生まで“英語で”学ぶ
小学生から中学生までインターナショナルスクールや現地校に通っている場合です。これまで“英語で”勉強を学んできたため、日本語よりも英語で思考することが、このタイプの帰国生の特徴です。語彙力も相当なレベルに達しますが、対応する日本語がわからず、受験文法も弱いことが多いため、しっかりと対応する準備が必要です。
⇒一旦、日本の教科書や参考書・問題集を読み込みましょう。同時に志望校の過去問をみて何を優先的に準備すべきか、確認してみるといいですよ。
日本の高校入試英語を突破するためには、特に難関校(開成や公立トップ校など)になればなるほど、しっかりとした文法知識や語彙力が必要です。もちろん、多くの帰国生は、国語や数学に重点を置かざるを得ませんが、英語できちんと稼ぐためには、そのための準備も必要なのです。受験英語は批判されることもよくありますが、文法や単語など英語の理論をきちんと学ぶ事は、英語が話せることと同じ位、価値がありますよ。
現在の状況から、目標達成までに何が必要で、何が必要でないのか、きちんと整理して実行してみましょうね。
それでは、次回も一緒に帰国入試知識を勉強しましょ!