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広尾学園 東京・港区
今回お話するのは、広尾学園について。帰国生に人気の高い学校です。
特に、高い英語力をもつ現地校・インター出身者が好んで受験しています。
まずは、その学校の歴史から。
広尾学園は、大正7年に順心女学校として設立されました。長い間、女子校として運営されていたのですが、平成19年に広尾学園に改称され、男女共学化したという歴史があります。
特に、インターナショナルコースを設置したことは特徴的です。英語で学ぶ教育環境は、帰国生・国内生問わず、受け入れられ、人気がぐっと高まりました。
そして、平成23年からは、高校に医進・サイエンスコースを設置し、理系指導にも力をいれています。実際、このころから中学入試において、広尾学園の存在が高まり、御三家(開成・麻布・武蔵・桜蔭・女子学院・武蔵)志望者の併願校にもなってきました。
この数年の大学進学実績です。
2016年 早稲田大90名、慶應大37名、上智大55名
2015年 早稲田大54名、慶應大13名、上智大45名
2014年 早稲田大20名、慶應大19名、上智大21名
2013年 早稲田大15名、慶應大18名、上智大29名
広尾学園HPより
早慶上智大の合格者数の増加数は注目でしょう。この急上昇の背景には、優秀な国内生が入学するようになったこと、学校の力の籠った学習指導が挙げられます。
当初は、高い英語力をもつ帰国生が、早慶上智大の合格実績を牽引する傾向にあったようですが、近年は、優秀な国内生が健闘しています。
次に、教育体制について。
広尾学園には、本科コース、インターナショナルコース、医進・サイエンスコースの3つのコースが設置されています。
特にインターナショナルコースは、中学のうちは、2つのグループに分けられます。それが、アドバンストグループ(AG)スタンダードグループ(SG)です。
AGは、高い英語力をもつ生徒向けのグループ。一方、SGはこれから英語で学ぶことを目標とするグループですので、入学時の英語力は問われません。
今春の試験科目について。
12月19日実施(2017年度)
インターナショナルAG(募集定員30名)
試験は、英語(50分)・算数(50分)・国語(30分)が課されます。特に、算数は、英語で出題されることが特徴です。算数・国語の難易度は、2月入試ほど高くありませんが、しっかりと準備は必要です。また、国語は、作文が課されています。他校でもそうなのですが、作文を課すことで、基本的な日本語力の有無を学校側は確認しているのです。
インターナショナルSG・本科・医進コース(募集定員10名)
試験は、算数・国語の2科。今年度から始まりました。渋渋の算数・国語・作文のように、難易度の高い入試です。しっかりと、準備をして臨んだ生徒も多かったことでしょう。
また、面接では、以下のような内容が問われています。
《日本語》
志望理由
学校の規則を守ることができるか
海外の学校と日本の学校の違いについて
日本語を勉強しているか
学校の好きな先生について
《英語》
学校の先生はあなたのことをどのような生徒だと言っているか
最近読んだ本
長所・短所
滞在国について
一人10分程度の個人面接です。
ただし、面接順は、出願順ですので、早めに終わらせたいのであれば、出願時期に気をつける必要があります。
広尾学園に限らず、算数・国語の力も帰国枠入試では、必要になってきています。しっかりと学校情報や基礎学力を高めて、受験準備をしましょう!