海城学園
今回お話するのは、 加速する中高一貫校の高校募集停止の流れについて。
近年、 高校募集を廃止する学校が増えてきています。
帰国生が受験を考えるうえで、この流れはぜひ知っておくべき知識。
それでは、早速、近年に高校募集を停止した学校一覧からみていきましょう。
1997年 浅野
1999年 サレジオ学院、大妻多摩、学習院女子、立教女学院
2000年 獨協、武蔵
2001年 暁星、光塩女子学院
2002年 渋谷教育学園渋谷
2003年 逗子開成、実践女子学園、清和女子短大付属、田園貼付学園、東洋英和女学院、森村学園
2004年 品川女子学院
2006年 浦和明の星女子、共立女子、東横学園大倉山、秀明
2007年 聖学院、吉祥女子、穎明館
2008年 大妻中野、横浜英和女学院(現:青山学院横浜英和)
2009年 中村、横浜女学院
2010年 東京都市大付属
2011年 海城、神奈川学園、洗足学園、東京純心女子、富士見
2012年 攻玉社、那須高原海城、麹町学園女子、東京女学館
2013年 聖セシリア女子、かえつ有明
2014年 京北学園白山、高輪
2016年 東京学園
2017年 東邦大付属東邦
2018年(予定) 開智日本橋学園、三田国際学園
けっこう多くの学校で、高校募集を停止していますよね。
その背景には、カリキュラムの問題があります。中学入学組と高校入学組のカリキュラムを一本化できると、卒業までのカリキュラムに無駄をなくすことができ、先生などの人的資源を有効に活かすことが可能になります。要するに、高校入学組と中学入学組の進度を合わせるのも労力がかかるんですね。
もちろん、高校入学組と中学入学組が混在することで、生まれるメリットもあります。
例えば、中高一貫校の多くでおきる高1あたりで中だるみに対して、高校からの入学組からの刺激を受け、学校全体に活気が生まれる場合が多々あります。実際、開成や灘では、高校入学組に刺激を受け、中学入学組が頑張り始めます。これは、高校入試のメリットといえるでしょう。
ただ一方で、高校入試を実施して、高いレベルの生徒を集めるのは大変な業務(入試問題の作問はじめとする業務)であることも事実です。だったら、中学入試で多めに生徒を入学させて、鍛えあげるほうが合理的という流れがあってもおかしくありません。
上記の学校には、帰国生入試を実施している学校もあります。
各学校が生き残りをかけて、どのような戦略を持って入試を行っているのか考えてみるとよいでしょう。
そうすることで、帰国生入試における学校側の狙いも見えてきます。